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【特集記事】肝臓・胆道・膵臓がん治療の最近の傾向
手術や抗がん剤のネガティブなイメージに惑わされないで
私から再発・転移の患者さんにアドバイスが2つあります。
1つは、免疫療法に関することです。免疫療法は標準治療を行いながら、もしくは標準治療のあとに行うことがベストだと思います。標準治療を避けて、その他の治療法だけで解決しようとするのは、やはりあまり良い結果を招かないからです。
標準治療から逃げてしまいたくなる時、きっと患者さん頭のなかはネガティブなことでいっぱいになっているのではないでしょうか。たとえば「手術をしたら傷口が痛くなる」とか「ごはんが食べられなくなる」とか。「抗がん剤を使うと髪の毛が抜けてしまう」など、昔のイメージのまま誤解されている方が多いんです。
今は、QOL(生活の質)を保ちながらがん治療をしないと何の意味もないと言われている時代です。そうでなければ免疫力がないために、逆効果になってしまうことを医療者たちはよく知っています。ネガティブな固定概念に惑わされないことが、とても大切です。
まずは、きちんと専門医の説明を受けて、手術や抗がん剤に対する誤解を解いてください。ご年配の方でも、医師や家族の方に相談して、デメリットだけじゃなくてメリットもしっかり理解して天秤にかけてみて、自分で判断できる治療を受けることが大切です。標準治療を受けられるということは、適応があって、可能性があるということなのです。そこをしっかりと理解して、怖がらないできちんと受け止めてほしいと思っています。
取材にご協力いただいたドクター

慈恵医大 外科学講座 准教授 慈恵医大 附属第三病院 外科部長 岡本 友好(おかもと ともよし)先生 日本消化器外科学会認定医 消化器外科専門医 日本肝胆膵外科学会評議員日本消化器病学会認定医 日本体育協会公認スポーツドクター 日本外科学会指導医 日本臨床外科学会評議員 外科専門医 日本消化器病学会関東支部評議員 消化器病専門医 日本消化器病学会指導医 日本消化器内視鏡学会専門医 日本がん治療認定医機構暫定教育医 日本外科学会代議員 日本がん治療認定医 日本胆道学会評議員 日本肝胆膵外科学会高度技能指導医 日本胆道学会認定指導医
1985年3月 東京慈恵会医科大学卒業 1985年4月 虎の門病院外科レジデント 1990年4月 東京慈恵会医科大学第二外科学教室診療医員 1991年1月 町田市民病院派遣 1992年1月 東京慈恵会医科大学第二外科学教室助手 1993年11月 ネブラスカ大学医学部外科にresearchfellowとして派遣 1996年7月 東京慈恵会医科大学外科学講座第二講師 同附属病院消化器一般外科医長 2001年6月 東京慈恵会医科大学付属病院肝胆膵外科診療医長 2001年9月 東京慈恵会医科大学付属第三病院外科診療医長 2007年4月 東京慈恵会医科大学付属第三病院外科診療部長代行 2008年4月 東京慈恵会医科大学付属第三病院外科診療部長 2008年12月 東京慈恵会医科大学外科学講座准教授 2010年4月 東京慈恵会医科大学付属第三病院副院長
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