【特集記事】肝臓・胆道・膵臓がん治療の最近の傾向

公開日:2012年10月01日

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早期に「痛み」を取ることを躊躇わないでほしい

アドバイスの2つめは、痛みについてですね。痛みを早期段階から取ることに、躊躇しないでほしいのです。患者さんのなかには、「痛み止め」という話になるとすぐ緩和だとか、何もしない末期がんを思い浮かべる方がいます。しかし、それは誤解なのです。治る患者さんでも最初から痛い患者さんは大勢いますし、そうした場合は最初からきちんと疼痛管理をして、無痛な状態で過ごされたほうが長生きされています。痛みを完全にとることで、手術後の肺炎やそれ以外の心臓の合併症などを防ぐことにつながるからです。

ご年配の方は、「痛み止めはなるべく飲まないで我慢したほうがいい」という考えをもたれる傾向方が強いように見受けられます。除痛に対する日本人の考え方として遠慮深いというか、「手術したんだから我慢しなければならない」といった考え方が多いのです。

しかし、今は痛みを確実にとるという考え方に変わっています。痛みはあらゆるものにネガティブにはたらきますので、決して我慢することはありません。

がんを告知されたときは、家族もご本人も大きなショックを受けます。がんと言われただけで、イコール死を連想していまう方も少なくありません。でも、実際に大腸がんや胃がんは多くの患者さんが治ります。もちろん、初期段階から痛み止めをした方でも、ちゃんと治っています。

決して標準治療から逃げないこと。そして躊躇わずに痛みを抑えること。この2点をおさえて、あきらめずに治療することで、きっとよい結果につながると思います。

取材にご協力いただいたドクター

慈恵医大 外科学講座 准教授 慈恵医大 附属第三病院 外科部長 岡本 友好(おかもと ともよし)先生 日本消化器外科学会認定医 消化器外科専門医 日本肝胆膵外科学会評議員日本消化器病学会認定医 日本体育協会公認スポーツドクター 日本外科学会指導医 日本臨床外科学会評議員 外科専門医 日本消化器病学会関東支部評議員 消化器病専門医 日本消化器病学会指導医 日本消化器内視鏡学会専門医 日本がん治療認定医機構暫定教育医 日本外科学会代議員 日本がん治療認定医 日本胆道学会評議員 日本肝胆膵外科学会高度技能指導医 日本胆道学会認定指導医

1985年3月 東京慈恵会医科大学卒業 1985年4月 虎の門病院外科レジデント 1990年4月 東京慈恵会医科大学第二外科学教室診療医員 1991年1月 町田市民病院派遣 1992年1月 東京慈恵会医科大学第二外科学教室助手 1993年11月 ネブラスカ大学医学部外科にresearchfellowとして派遣 1996年7月 東京慈恵会医科大学外科学講座第二講師 同附属病院消化器一般外科医長 2001年6月 東京慈恵会医科大学付属病院肝胆膵外科診療医長 2001年9月 東京慈恵会医科大学付属第三病院外科診療医長 2007年4月 東京慈恵会医科大学付属第三病院外科診療部長代行 2008年4月 東京慈恵会医科大学付属第三病院外科診療部長 2008年12月 東京慈恵会医科大学外科学講座准教授 2010年4月 東京慈恵会医科大学付属第三病院副院長

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