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がんに立ち向かう―再発・転移メンタルコントロール―
目次
再発・転移を乗り越えよう
かつてとは異なり、がんの再発や転移を患者さんご本人に告知するケースが多くなりました。治療の結果をよいものにするには、患者さんやご家族が正しい情報を持つことが欠かせないからです。初発時の告知との違いは、患者さんご本人が再発・転移の可能性について、ある程度ご存知であるということです。最初の手術の段階で、医師から詳しい説明を受けている方も多いことでしょう。
しかし、どんなに知識や情報を持っていたとしても、再発・転移の告知を受けた患者さんの気持ちは筆舌に尽くし難いものです。
言葉少なに落ち込む方、ショックのあまりに取り乱す方。診察室での患者さんの反応はさまざまですが、ほとんどの方が軽度のうつ状態になるといっても過言ではありません。医師が必要と判断すれば、精神科から抗うつ薬を処方することもあります。
再発・転移を受け入れられない気持ちは、みなさん同じなのです。
治療には医師との信頼関係が大事
がん治療に携わる医師は、再発・転移した患者さんの治療に責任をもって取り組みます。そこからよい方向へと導くもの。それは「医師—患者さん間の信頼関係」です。
再発・転移がわかった際、多くの場合は早期に治療を開始したほうがよい状況で、患者さんが治療法を検討する時間は限られています。本来であれば、少しでも時間があったほうが患者さんのメンタル面においてはよいのですが、なかなか難しいのが現状です。短期間で新しい治療を開始するには、信頼できる医師かどうかが重要になります。患者さんのことを常に考えている医師。極端に事務的にならずに、プロフェッショナルな対応ができる医師。そして人間らしく温かみのある医師。患者さんからご覧になって、信頼できると感じる医師とともに治療を行うことが大切です。強固な「医師—患者さん間の信頼関係」があるならば、治療の過程のなかで、徐々に病気と向き合う気持ちが生まれます。
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