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【医療情勢】意外と知らない、鎮痛剤との付き合い方
公開日:2012年12月28日
目次
体に合わせて「痛みをとる目標」設定しよう
なお、医療用麻薬は、患者さんの体の状態に合わせて服薬しますが、すぐに痛みを感じなくならないこともあります。薬によって速く効くタイプやゆっくり効くタイプ、持続時間が長いタイプ、短いタイプなどさまざまだからです。薬が十分に効く前や、持続時間が切れかかって痛みが強い場合は、レスキュードーズといって、一時的に速効性の高い薬を使うことがあります。
もしもレスキュードーズを使うことが多ければ、医師と話し合って服薬の計画を見直す必要があります。その際、「痛みをとる目標」を定めておくといいでしょう。WHOは以下の3つを目標にすることを推奨しています。
(1)痛みに妨げられない夜間の睡眠時間の確保 (痛みによって夜、目が覚めない)
(2)安静時の痛みの消失 (横になって休んでいる分には痛くない)
(3)体動時の痛みの消失 (立ったり歩いたり、通常の社会生活ができる)
まずは(1)を目指し、体調をみながら(2)、(3)へと目標を段階的に高くしていくとよいと言われています。
一般に、日本人は痛みに耐えることが美徳のように考える側面があります。しかし、がんの治療で我慢は禁物。痛みによって食欲が落ちたり、眠れなかったりすると、通常の治療の効果が十分に発揮されなくなってしまいます。しっかり体力を確保するためにも、痛みのコントロールは不可欠です。痛い状態を「仕方がない」とあきらめずに、医師に相談してみるとよいでしょう。
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タグ2013年1月