再発・転移を子どもにどう伝える?

公開日:2011年03月03日

目次

がんに立ち向かう-再発・転移を子どもにどう伝える?-

関係者全員で「最善の伝え方」を考える

がんの再発・転移の告知を受けることは、患者さんにとって非常につらいことですが、ご家族もまた、大きなショックや不安を感じます。とりわけ、子どもにとっては、なかなか受け入れられない事実といっていいでしょう。

子どもに再発・転移を伝える役目は、患者さんの配偶者が担う場合が多いでしょう。「実は、お父さん(またはお母さん)の病気が………」という話をするわけですが、これは心理的に大変な重荷を伴うことです。子どもに伝える役目の方だけが重荷を負うことがないよう、家族・親族の全員が力を合わせることが大切です。

そのため、医師から病状や今後の治療方針の説明を受ける際は、できるだけすべての家族や親族が集まるように心がけましょう。病状や治療法、予後に関する認識を共有するためです。その上で、「患者さんの子どもにとって、もっともよい伝え方」を検討していくのが良いでしょう。

病気の説明は医療者の力を借りてもいい

ヨーロッパやアメリカの医療機関では、患者家族の心の痛みをとるカウンセラーが常駐していることがありますが、日本ではまだまだそうした環境が整っていません。信頼できる医師や看護師の力を借りて、がんを乗り越えていくことが必要となります。がんのことを子どもにどうやって説明しよう。再発とはどういうことか、なぜ転移するかといった病気そののもの説明はどうしよう。子供への伝達を難しいと感じる方が多いようです。そうした時は、医療者の力を借りてください。主治医や担当看護師に相談して子どもに説明するためのアドバイスをもらったり、医学的な説明などは助けてもらったりしても良いのです。

また、精神的なケアに対しても医療者がサポートしてくれる場合があります。一般に、痛みには、フィジカルペイン(肉体の痛み)、メンタルペイン(精神的な痛み)、ソーシャルペイン(失業など社会的な痛み)、スピリチュアルペイン(魂の痛み)の4つがあると言われます。スピリチュアルペインとは、人生の意味や死への恐怖や不安など、死生観に関する痛みのことです。がんの患者さん本人はこれらの痛みと闘っています。また、配偶者や子どももメンタルペインやスピリチュアルペインといった心の痛みを感じます。がん患者さんの心のケアも多く叫ばれている中で、心のケアを含めたがん治療に関することを積極的に学んでいる医師や看護師も増えています。(認定医や専門看護師、認定看護師など)

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