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【医療情勢】意外と知らない、鎮痛剤との付き合い方
目次
医療用麻薬は”最後の手段”ではない
実際には、上記の調査で上がっているような「最後の手段」ということはありません。WHOが定めた国際基準では、痛みの強さを「弱」「中」「強」にの3段階に分け、それぞれに合わせた鎮痛剤の使い方が定められています(イラスト参照)。あくまで痛みの強さが基準であって、がんの進行度ではありません。末期がんでなくても耐えられないほど強い痛みにはモルヒネを使いますし、逆に進行したがんであってもトラマールなど医療用麻薬ではない鎮痛薬と、鎮痛補助薬で対応することがあります。鎮痛補助薬とは、鎮痛薬の効果を補ったり、鎮痛薬による副作用、あるいは痛みによる不眠や不安、抑うつ状態などを抑える薬のことを言います。
では、副作用についてはどうでしょう。医療用麻薬の副作用は、便秘、吐き気、眠気などが代表的です。便秘と吐き気については、それぞれ胃腸薬と吐き気止めの薬と服薬して抑えることになります。医療用麻薬の使い始めや、量を増やしたばかりのうちは辛くても、徐々に収まる場合が多いと言われています。眠気も、医療用麻薬に体が慣れるにつれて感じにくくなります。これらの副作用を恐れて医療用麻薬を避ける必要はないでしょう。
むしろ気をつけたいのは、「退薬症状」といって、急に使用をやめたり、服薬できなかったりした時に表れる症状です。いつもより汗をかく、あくびやくしゃみが出る、イライラや不安など、メンタル面の症状が表れることもあります。通院など外出する際には、忘れずに薬を携帯することが大切です。
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タグ2013年1月