在宅医療の考え方自宅で療養することも選択肢の一つ

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がん治療に関するニュースや情報サイトは他にもたくさんありますが、再発・転移がんに特化したものは少なく、また、毎日更新される膨大な情報をチェックし、ご自身の治療に役立つものをピックアップしていくことは容易ではありません。
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公開日:2011年12月30日

在宅医療の考え方

在宅医療とは外来・入院についで第三の医療として捉えられています。診療報酬と呼ばれる病院側が患者さんを診療する際の対価として計算される評価基準においても、改定のたびに在宅医療分野での評価基準について検討されています。厚生労働省が発表している人口動態統計によると、高度医療が日本で盛んになる前の1970年代以前には自宅で最期を迎える方のほうが多くいらっしゃいましたが、それ以降は病院などの施設内で最期を迎える方が増加していて、ここ10年くらいは8割を超えてきています。
しかしながら、患者さんの意思としては、ご家族と一緒に過ごすことで気持ちが安らいだりすることの方が大切な場合もあります。自宅のほうがよく眠れるようになり、食欲も出てくることがあるようです。ご家族の方に関しても、慣れない病院よりも、住み慣れた家でケアするほうが自由で穏やかな時間が過ごせるようです。

ワード解説(診療報酬) ※診療報酬を少し詳しく説明しますと、患者さんに対して医療行為を行った医療機関の行為(医師や看護師の診察、検査技師などが行う検査の技術料、薬剤師の調剤行為など)に対する報酬金額のことです。
通常病院にかかった場合は保険診療ですので、患者さんはこの一部を会計窓口で支払っていることになります。健康保険を適用しない自由診療の場合には診療報酬の評価対象にはならず、患者が全額を負担する仕組みになっています。

在宅療養支援診療所とは

在宅療養支援診療所とは、2006年に新しく設けられた制度です。がん患者さんや慢性の疾患などの自宅療養をする患者さんのケアと、そのご家族への支援を目的として作られました。全国で約10,000箇所以上の病院やクリニックが登録して地域の拠点となっています。
患者さんやそのご家族は、在宅医療と聞くと自宅で療養ができる安心も感じながら、緊急時の対応の場合にはどうすればよいのだろか。体制はしっかりしているのだろうかと不安になります。在宅療養支援診療所になった施設では24時間連絡を受けることができる医師または看護師を事前に指定して、連絡先を文書で患者さんとそのご家族に渡しています。また患者さん容体の変化などに対応するように、その施設か、または他の医療機関や訪問看護ステーションとの連携によって24時間体制の往診・訪問看護ができるようにしていいます。

表1

在宅療養支援診療所の要件
○ 保険医療機関たる診療所であること
○ 当該診療所において、24時間連絡を受ける医師又は看護職員を配置し、その連絡先を文書で患家に提供していること
○ 当該診療所において、又は他の保険医療機関の保険医との連携により、当該診療所を中心として、患家の求めに応じて、24時間往診が可能な体制を確保し、往診担当医の氏名、担当日等を文書で患家に提供していること
○ 当該診療所において、又は他の保険医療機関、訪問看護ステーション等の看護職員との連携により、患家の求めに応じて、当該診療所の医師の指示に基づき、24時間訪問看護の提供が可能な体制を確保し、訪問看護の担当看護職員の氏名、担当日等を文書で患家に提供していること
○ 当該診療所において、又は他の保険医療機関との連携により他の保険医療機関内において、在宅療養患者の緊急入院を受け入れる体制を確保していること
○ 医療サービスと介護サービスとの連携を担当する介護支援専門員(ケアマネジャー)等と連携していること
○ 当該診療所における在宅看取り数を報告すること等

表2

 

 

 

 

 

 

 

 






※表1、表2共に厚生労働省資料

在宅ケア担当医の探し方

在宅医療を希望される場合ですが、担当する医師や医療機関を探すことになります。抗がん剤の治療中で入院されていたり、外来で通院されている場合などは、その病院に医療連携室や相談室といった窓口を設けている病院があります。まずはそこに相談してみるのもよいでしょう。相談員の中に医療ソーシャルワーカーと呼ばれる方たちがいる場合もあります。医療ソーシャルワーカーと呼ばれる人たちは主に次の活動を行っています。

1、療養中の心理的・社会的問題の解決調整援助
2、退院援助
3、社会復帰援助
4、受診・受療援助
5、経済的問題の解決調整援助
6、地域活動。

専門的な知識や経験を持っている相談員がいる場合もあります。自宅周辺で担当医を探す方法もあります。その場合には

1、市役所の介護保険担当窓口
2、地域の介護支援事業者
3、地域にある訪問看護ステーション
4、地域の保健所

などの窓口が考えられます。市民に対して窓口を開いていますので、自宅周辺の在宅ケアを行ってくれる医師・医療機関を探してもらえるでしょう。介護支援事業者、訪問看護ステーションなどの施設は、市町村が作成している冊子などで必ず掲載がされています。ワムネット( http://www.wam.go.jp/ WAM NET)と呼ばれる独立行政法人福祉医療機構が運営しているウェブサイトでは、病院や診療所を検索することができます。ここのサイトにて在宅療養支援診療所などで絞り込み検索をかけることが可能です。

※掲載している情報は、記事公開時点(2011年12月30日)のものです。