治療をしている皆に知って欲しい 最新の治療法や経済的な負担を助ける制度

最先端がん治療紹介の編集方針について

「再発転移がん治療情報」では、がん治療に精通した医師の方へのインタビューや学会、患者会ほか独自の取材を通して、新しいがん治療情報を随時ご提供しております。手術、抗がん剤、放射線治療と言った標準治療の中でも最新の治療法や、免疫療法や漢方など注目の治療法を取り上げていきます。また、このサイトでは特に進行がんやがんが再発・転移された方に有用と思われる情報を掲載していきたいと考えております。
がん治療に関するニュースや情報サイトは他にもたくさんありますが、再発・転移がんに特化したものは少なく、また、毎日更新される膨大な情報をチェックし、ご自身の治療に役立つものをピックアップしていくことは容易ではありません。
本サイトでは、再発・転移がんの治療を対象としたトピックをどなたにも分かりやすくお伝えし、治療を必要とされる患者様へ新しい選択肢をご提供したり、前向きに治療に取り組むお手伝いが出来るサイト作りを目指しております。

公開日:2011年12月1日

1990年に発足した「東京肝臓友の会」は約2,700人の会員を擁しています。病気を知り、病気に負けないように仲間同士で励まし合いながら活動を進めています。患者向けの講演会を開催して、最新の治療法や臨床試験の進捗などについて報告をしています。また、全国からの電話相談も受け付けて、肝がんの治療法や医師とのコミュニケーションなどについての相談を受けています。今回は理事長の赤塚さんと、事務局長の米澤さんにお話を伺いました。

日本肝臓病患者団体協議会 常任幹事
NPO法人東京肝臓友の会 理事長
赤塚堯さん(あかつか たかし)











日本肝臓病患者団体協議会 幹事
NPO法人東京肝臓友の会 事務局長
米澤敦子さん(よねざわ あつこ)

肝臓病患者団体協議会と東京肝臓友の会

日本肝臓病患者団体協議会という日本で一番大きな肝臓病の患者団体は、1971年に中島弘道ドクター(故人)が「肝炎の会」を前身として発足し、1991年に肝臓病患者会の全国組織として改組され今日に至っています。当時は院内患者会という病院の専門医などが中心となって病院ごとにつくられた患者会があったのですが、それらをまとめるという形で東京肝臓友の会という組織を発足しました。各患者会を統括することによって、院内患者会では活動できなかったような行政に対する働きかけなどで力を発揮しています。東京肝臓友の会も任意団体として始まりましたが、2007年からNPO法人化して活動をしています。

最新の学術情報の提供と、患者さん個別の悩みにも対応

東京肝臓友の会では患者さんにむけた情報提供事業を積極的に行っています。肝臓病の主な原因であるウィルス肝炎・肝臓病を克服していくために、正しい知識を得るための勉強会(春と秋に行う医療講演会、地域における講演会)や、体験者の貴重な声が聞ける体験交流会などを行っています。

最近行われた講演会では「肝炎・肝硬変・肝がんの最新治療」というテーマで、肝臓病の基本的な話から、B型肝炎・C型肝炎ごとの治療法、インターフェロンをつかった治療法、副作用の話などの現在の治療法を分かりやすく解説しながら、将来の治療薬であるプロテアーゼ阻害薬などの臨床試験の結果などを報告しています。また肝がんに特化したトピックスもあり、B型とC型の肝がんの特徴を説明しながら、現在の治療法(手術・ラジオ波・動脈塞栓術・分子標的治療薬)についてその特徴を解説されています。講演会の中では、患者さんからの質疑も積極的で、「重粒子線治療について教えてほしい」、「肝がんの栄養治療について教えてほしい」、「肝がんの臨床試験について教えてほしい」などの質問に対して、講師から回答も行われています。

東京肝臓友の会での情報提供事業のもう一つに会報誌「肝臓のひろば」の配布があります。隔月にて年6回発行して、治療や制度における重要なニュースや、先ほどご紹介した講演会の講演録(質疑応答も掲載)、職員の方が厚労省の審議会を傍聴した報告した記事、東京肝臓友の会の加盟患者団体の動き(各患者団体の交流会や勉強会などのスケジュール)、電話相談室に寄せられた相談の内容を一部公開などの情報が掲載されています。体調などの問題や、距離などの問題で講演会に来られなかった方でも、内容が分かるようになっています。

行政に対する請願書でインターフェロン治療などの医療費助成を促進

厚生労働省は、平成22年度予算の成立を受け、肝炎の早期・適切な治療を一層推進するため、昨年11月に成立した肝炎対策基本法、及び、肝炎治療戦略会議においてまとめられた最新の医学的知見等を踏まえ、肝炎医療費助成制度の拡充を行うことを決定しました。(平成22年4月1日から適用)

拡充のポイントは、1.自己負担限度額(月額)の引下げ(所得に応じ、1、3、5万円 → 原則 1万円 [上位所得階層2万円])、2.助成対象医療の拡大(インターフェロン治療 → インターフェロン治療、核酸アナログ製剤治療)、3.インターフェロン治療に係る肝炎医療費助成制度における利用回数の制限緩和(1人1回のみ→ 医学的に再治療の効果が高いと認められる一定条件を満たす者について、2回目の肝炎医療費助成制度の利用を認める。) となっています。このように現在では全国的に助成をうけることが可能となりましたが、 東京肝臓友の会では厚生労働省が助成を実施開始する2008年の4月よりも前に東京都に対して要望をしてきました。東京都は2007年の10月から助成を実施しています。

行政に対する働きかけはそれだけではなく、日本肝臓病患者団体協議会では、肝硬変・肝がん患者等の療養支援を目的に厚生労働省に対して請願書を提出しています。請願項目の中には「肝硬変及び肝がん患者に対する医療費助成を含む支援のあり方を検討して下さい」、「新しい検査方法、治療法、治療薬の保険適用の早期実現を図って下さい」などの患者支援項目が含まれています。具体的にはC型肝炎医療のインターフェロン治療効果を特定するウィルスの遺伝子変異検査などの保険適用や、ラジオ波治療装置(改良型)の早期承認、凍結療法の肝がんへの適用研究の促進、動脈塞栓療法における新規塞栓剤の安全性・有効性の確認と承認、粒子線治療の保険適用などがあり、肝がんまで進行した患者さんの希望となりうる内容になっています。