【医療情勢】がん対策 都道府県で広がる格差~地域行政で個別化が進んでいる~

公開日:2012年06月29日

目次

患者の知識向上のための支援を強化する自治体もある

他にも、神奈川県のがん対策推進計画では、がん臨床研究・情報発信の仕組みづくりのため、産学公が共同でトランスレーショナル・リサーチ(橋渡し研究)に取り組むことが盛り込まれています。県立がんセンター臨床研究所を中心として、県内の大学病院、(独)理化学研究所、県内医薬品関連会社等が設置した「神奈川がん臨床研究・情報機構」でがん組織を収集・管理し、共同研究を進めています。また、緩和ケア病棟をもつ医療機関がボランティアを対象に実施するターミナルケア研修への助成も行い、患者や家族のケアを支援しています。

富山県では、がん検診受診率の向上や専門医の増員のほか、県民の意識向上のための施策を充実させました。がん診療連携拠点病院の専門医による種類別医学講座を開催し、ケーブルテレビ(カバー率100%)で放映したり、DVDを作成して関係機関に配布しています。がん治療で身体の一部を切除した場合などに求められるコスメティクスのバックアップ体制も強化し、乳がんによる乳房切除後の専用インナーやパッド、頭髪喪失時に求められるウイッグの情報提供等を積極的に進めています。

尚、国の「がん対策推進基本計画」は2012年に見直しが行われ、各地のがん診療連携拠点病院のあり方や、専門医の育成推進、仕事と治療の両立支援、喫煙率の数値目標、小児がん拠点病院の整備などが求められるようになりました。今後、この基本計画の方針に則って、都道府県の推進計画も順次見直されていく見通しです。

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