肺がん「再発の場合、腫瘍を摘出すべきか。ガンマナイフの再照射はリスクが高いか。」

公開日:2014年12月30日
プロフィール
53 歳 男性 肺がん リンパ節 脳転移 転移
相談内容
もしも再燃だった時は脳腫瘍を摘出すべきか、ガンマーナイフをもう一度するのか、どちらが予後がいいのでしょうか。 脳転移を予防する方法はないのでしょうか。

全身症状指標(パフォーマンスステータス0~4)
パフォーマンスステータス0・・・無症状で社会活動ができ、制限をうけることなく、発病前と同等にふるまえる。


痛みの状態(フェイススケール0~5)

フェイス0・・・痛みが全くなく、とても幸せである。


現在の治療内容
昨年、非小細胞肺がん2b 手術。今年、リンパ節と脳転移、ガンマーナイフとシスプラチンとts1 でリンパ節の腫脹は消失。その後の検査で新たなリンパ節腫脹と脳転移確認。脳は小脳に小さい転移が3個と前回ガンマーナイフしたところが少し大きくなっているようにみえることと、そこに少し浮腫あり。本人に症状は無し。
今後は小脳3箇所だけガンマーナイフする予定です。以前ガンマーナイフしたところは、前の治療の影響か再燃か、はっきりしないのでもう少し様子見で、大きくなったりしたら、右脳の端で手術しやすい場所なので摘出手術した方が、もう一度ガンマーナイフするよりいいとのお話でした。大きさは2センチぐらいだと思うのですが、本当に摘出手術した方がいいのでしょうか。もう一度ガンマーナイフするのはリスクが高いのでしょうか。


主治医の説明
通院している医大のシステムにより、手術前にならないと主治医が決まらない。 それまでは、女性診療科の医師が、それぞれ診察する。
手術は、胸部外科で実施。主治医からの説明は、「卵巣からの転移癌か、肺からの原発癌かは不明。ただし、肺からの原発癌ならば、治療はこれ以上せず、取りあえず経過観察となる。」と言われる。
病理組織診断書においては、「肺原発の粘液性腺癌が第一に疑われる。卵巣腫瘍の転移の可能性を完全には除外し得ないが。」とある。
女性診療科の医師からも、「ゆっくりと大きくなるタイプの腫瘍のようなので、肺にもう一つ残っている腫瘍は、経過観察するのみで、抗がん剤治療はしない。」と言われる。
経過観察中の腫瘍が11ミリ大になったことから、気管支鏡検査を提案される。 その結果を踏まえて、肺原発癌ならば摘出手術。卵巣癌からの転移癌ならば、抗がん剤治療と大まかに提案されている。

※患者様の相談内容はWEB問診票から一部抜粋しております。

医師からの回答

外科医
外科医の立場から回答します。 再発転移などあり、病気の経過から手術の適応は、一般的にはありません。しかし、ガンマナイフで治療した部位を経過観察した結果、同部位の再発で、また腫瘍が手術しやすい場所にあるようですので、同部位の腫瘍に限って手術の話が出てきたと思います。いずれにしても、脳外科の先生と納得いくまで相談された方がいいと思います。詳しくは医師の診察で直接ご相談ください。(草野先生)
放射線治療医
再発した部分への再照射についてはガンマナイフのような精度の高い治療の場合、治療を実施した施設でないと可能かどうかの判断は難しいです。周囲の正常部分への放射線量を考えなければなりませんので。詳しくは医師の診察で直接ご相談ください。(柏原先生)

※ドクターはWEB問診票に書かれた情報の範囲内で回答しており、実際の診断には直接の診察が必要です。