肺がん「妻が胸水から肺がんと診断されました」

肺に水（胸水）がたまっており、この水から、がん細胞が検出されたとのことですので、肺の外側と胸壁の間に胸水がたまっているものと判断できます。 呼吸が苦しいとのことですので、かなりの量の胸水がたまっているか、胸水の貯留のほかに、肺炎を同時に起こしている可能性があります。 まず第一に、胸水だけであるのか、胸水の量はどの程度か、肺炎の合併はないのかをはっきりさせるひつようがあります。胸水だけであれば、抗がん剤の使用を行いながら、肺と胸壁の間に管を入れて水を抜きます。 水がうまく抜けるようですと、肺と胸壁の間に肺と胸壁を癒着（くっつけてしまうこと）させる薬をいれて、水のたまる場所をなくしてしまいます。 肺炎を同時に起こしている場合は、肺炎の治療もおこなわなくてはいけません。 がん自体に対する治療は、抗がん剤が中心になります。胸水にがん細胞がみられる現状では放射線治療や手術は一般的には行われません。 詳しくは医師の診察で直接ご相談ください。（森山先生）