卵巣がん「化学療法をした場合、治療をしなかった場合など、ある程度想定して今後の方針を決めたいのだが、どうすればよいか」

公開日:2014年10月27日
プロフィール
61歳 女性 卵巣がん 子宮、お腹に三カ所転移
相談内容
義理の母(61才)についての質問です。 がん診療連携拠点病院に通院中です。主治医の説明不足のためセカンドオピニオン希望です。現状、今後のこと、化学療法を受けなかったら進行の仕方、症状や緩和ケアなどの情報収集や予後をある程度想定して最善を尽くしておきたいのですが、どのようなところにいけばよろしいですか。同じく癌連携拠点病院だと手術や化学療法など治療目的、緩和センターは治療をしないと選択の上で行くような気がしており、副作用に苦しみながら化学療法をするか、症状が少ない今やりたいことをやるか決めかねている際の相談窓口はどこになるのでしょうか。

全身症状指標(パフォーマンスステータス0~4)
パフォーマンスステータス1・・・軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできる。例えば軽い家事、事務など。


痛みの状態(フェイススケール0~5)

フェイス0・・・痛みが全くなく、とても幸せである。


現在の治療内容
定期的の検診のみ 腫瘍マーカーが毎月10程上昇し今月基準値を上回ったため 今後化学療法薦められる


主治医の説明
再発にて化学療法必要。 ほかの治療法や化学療法受けなかったらどうなるのか、どのような症状が出るのかは何度も主治医に聞いても話を濁すのみ 脳や肝臓など転移や胸腹水も無いのか調べていないのか不明。 下肢の浮腫についてリンパマッサージなどの紹介もなし 現状の診断と治療方針が最善なのか本人家族に情報や選択肢なし

※患者様の相談内容はWEB問診票から一部抜粋しております。

医師からの回答

総合癌診断医師
細かい情報が不足していますが、患者さんは、61歳の義理のお母さまで、2011年に卵巣がんで手術をうけ、現在、お腹の中に再発があるということでお答えさせていただきます。
卵巣がんのお腹の中への再発は、通常、一つの大きな塊として再発するよりも、たくさんの小さな種をおなかの中にばらまいたようなかたちで再発します。このため、塊としてのがんに対しての治療を行う陽子線は適応とならないと考えられます。
卵巣がんの再発に対する治療は、化学療法が主体で、薬が、うまくあたった場合には
かなりの効果があることもあります。
このまま治療をしない場合については、いろいろなパターンがあり、一概には言えませんが、通常は、お腹の中の、再発したがん細胞が大きくなり、お腹の中に水(腹水)がたまってきます。また食事がとれなくなり、体力がだんだん落ちていくと思います。また、さらに肺などの他の場所にも転移をすることもあります。
セカンドオピニオンについては、愛知県がんセンター、や大阪府立成人病センターでセカンドオピニオンを受けると良いと思います。現在の主治医に、セカンドオピニオンを希望しているので、紹介状を書いてほしいと言って、紹介状を持参してセカンドオピニオンを受けるのがよいと思います。
(森山先生)

※ドクターはWEB問診票に書かれた情報の範囲内で回答しており、実際の診断には直接の診察が必要です。