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胃がん「胃を全摘する以外、治療法はないか」
公開日:2014年10月27日
- プロフィール
- 68 歳 女性 胃がん転移
- 相談内容
- 主治医を信頼するしかないが、胃を全摘する以外治療方法はないのでしょうか、また、合併症の恐れがあるとのことでしたが不安で一杯です。また術後の治療はどうなるのでしょうか。再発後の余命はどうでしょうか。
全身症状指標(パフォーマンスステータス0~4)
パフォーマンスステータス1・・・軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできる。例えば軽い家事、事務など。
痛みの状態(フェイススケール0~5)
フェイス2・・・軽度の痛みがあり、少し辛い。
現在の治療内容
なし。
主治医の説明
平成22年1月の手術後、半年ごとに検査をし、本年の1月の検査でも異常なく、再発がなかったものの6月に入って体調がわるくなり、胃の痛み、吐き気、下痢、さらに吐血をし、再検査したところ、同じ胃に再発が見つかった。他には転移していないということであったが、残りの胃を全摘するといわれた。※患者様の相談内容はWEB問診票から一部抜粋しております。
医師からの回答
- 外科医
- 外科医の立場から回答します。 手術後にできた胃癌を残胃癌と呼びます。ご指摘の最初の胃癌の①再発と②新たにできた胃癌(最初とは無関係の胃癌)があります。最初のがんは病期1B早期胃がんで抗がん剤など補助化学療法も行われていません(する必要がない早期の胃癌かもしれません)。また最初の手術から4年以上経過していますので、今回は新たにできた可能性が高いと思います。手術は、胃を残すより胃全摘の方ががんの治療上も確実で、少し(5分の1)残すより後遺症はむしろ少ないです。いずれにしても、かかりつけの先生に①と②のどちらを考えておられるかなど納得がいくまで説明を受けてください。新しいがんの内視鏡像なども参考になりますので、詳しくは医師の診察で直接ご相談ください。(草野先生)
- 総合癌診断医師
- 残った胃にできたがんが、ごく早期のものであれば、内視鏡で取れる可能性もありますが、ある程度進行したがんであったり、がんの細胞の種類が、たちの悪いものの場合のは、手術をすることになります。この点を主治医とよく相談することが必要です。がんの治療をする場合には、患者さんが自分のがんの様子と、その治療法をよく理解することが大切です。理解が不十分ですと、後でいろいろな心配をしたり、間違った情報に振り回されることがありますので、疑問点をまず、主治医に相談されて、それでも、納得のいかない場合は、がんの専門病院や大学病院の消化器科でセカンドオピニオンを受けるとよいと思います 詳しくは医師の診察で直接ご相談ください。(森山先生)
※ドクターはWEB問診票に書かれた情報の範囲内で回答しており、実際の診断には直接の診察が必要です。