腎臓がん「開腹手術を受けたくない、切らない治療法は?」

公開日:2013年04月01日
プロフィール
日本人女性 65歳 腎臓がん 右の腎臓に転移
相談内容
開腹手術を受けたくないので、切らないで治せる治療法はないでしょうか

全身症状指標(パフォーマンスステータス0~4)
パフォーマンスステータス0・・・無症状で社会活動ができ、制限をうけることなく、発病前と同等にふるまえる。


痛みの状態(フェイススケール0~5)

フェイス0・・・痛みが全くなく、とても幸せである。


現在の治療内容
まだ、治療には入っていない。


主治医の説明
今回は開腹手術で癌だけをとるよう努力するが、難しい場合は全摘出。

※患者様の相談内容はWEB問診票から一部抜粋しております。

放射線腫瘍医
放射線腫瘍医です。左腎癌にて左腎摘出術後に右腎に新たに腎癌が発生したものと理解してよいでしょうか。3.5cmという状況は存在する部位により後の腎機能に問題が残り透析が必要になるかもしれません。可能性としては腹腔鏡下の腎部分切除、放射線治療(重粒子線、陽子線、定位放射線治療)、ラジオ波焼灼術ということになると思います。部分切除やラジオ波については泌尿器科の先生にお尋ねください。ただしラジオ波は基本3cmまでの小さな病変を対象としています。放射線治療については重粒子線は千葉の放射線医学研究所重粒子センター、陽子線は国立がん研究センター東病院で直接ご相談されるのが良いと思います。定位放射線治療については私のクリニック(東京放射線クリニック)でも可能です。これらの放射線治療については保険診療ではありません。詳しくは施設に直接ご相談下さい。(柏原先生)
総合内科専門医
柏原先生のおっしゃるように、やはり外科治療、その次に放射線療法が適応になると思います。化学療法も進歩しておりますので、主治医の先生に相談されて、手術前の化学療法などの可能性に関してご相談ください。樹状細胞免疫療法および活性化リンパ球療法も上記の治療の補助になると思います。詳しくは医師の診察で直接ご相談下さい。(田口先生)
外科医
残存腎にできた腫瘍ですので、合併症を併発しないような低侵襲の治療をお勧めします。柏原医師のご指摘の、各種放射線治療やラジオ波焼灼が第一選択治療法と思います。腫瘍の存在部位が辺縁で切除しやすければ、外科的切除も可能ですが、この辺の問題を含め、詳しくは担当医師の診察時に直接ご相談下さい。(草野先生)

※ドクターはWEB問診票に書かれた情報の範囲内で回答しており、実際の診断には直接の診察が必要です。